関東地方などではまだまだPTQは続くらしいですが、
札幌では今回でブロック構築はひとまず終了。

という事で、ローウィン時代からのフェアリー使いとして、
区切りの意味も兼ねて、ブロック構築のフェアリーについて書いてみたいと思います
もう大会が無いので、こちらの手の内を隠す必要も無くなりましたし。

これからブロック構築の大会に出る方達の参考になれば幸いです。

尚、ここに書くのはあくまでへたれプレイヤーの私見なので、
あまり真に受けず、こういう考えもあるんだと参考程度に聞いてください。

似たようなエントリがGP神戸を制したあんちゃんさんのDNでも書かれていたので
そちらをご覧になった方が10倍くらいためになるかと思われます。
http://diarynote.jp/d/69323/20080812.html

ちなみに、↑のエントリはPTQベルリン二次が終わった後に知りました。
事前に知っておけばもうちょっとサイドボーディングが変わったかもしれない…。

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で、今回はサイドボーディングのおはなし。

使用したデッキはこちらをご覧下さい。
http://diarynote.jp/d/85896/20080818.html

見に行くのが面倒な方の為に、サイドボードはこんな感じ。

// Sideboard - 15
SB: 1 [LRW] Thoughtseize/思考囲い
SB: 2 [LRW] Peppersmoke/コショウ煙
SB: 1 [LRW] Makeshift Mannequin/その場しのぎの人形
SB: 4 [LRW] Shriekmaw/叫び大口
SB: 2 [SHA] Puppeteer Clique/くぐつ師の徒党
SB: 2 [LRW] Jace Beleren/ジェイス・ベレレン
SB: 2 [EVE] Snakeform/蛇変化
SB: 1 [LRW] Sower of Temptation/誘惑蒔き


あんちゃんさんのデッキを参考にしてか、最近のフェアリーデッキには
《静月の騎兵》や《夢への委託》を採用するタイプが多いみたいですが
個人的に何か合わなかったので、かなり色々ぐちゃぐちゃ詰め込みました。
以下、採用したカードや不採用のカードの個人的雑感。

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採用カード雑感とその理由

《その場しのぎの人形》
この1枚差しを見せると、大概の人からは「えー、何それ」と笑われるのですが
自分の中ではむしろ絶対に外せないサイドカードとなっています。
釣り上げる対象は主に《叫び大口》や《誘惑蒔き》、《ウーナの末裔》。

このカードが強い点としては
・フェアリー相手に墓地対策をする相手はまず居ない→やりたい放題
・フェアリーにおいてこのカードが意識されていない為、びっくりぱんちが可能。
 →インスタントで出てくる《叫び大口》や《誘惑蒔き》は
  相手の計算の外からこちらのゲームブランを組み立てる事が可能です。
・1枚差しなので、引かなくて当然、グダった時に引くともの凄く強い。
という理由となっています。

「サイドカード1枚差し」についてはもの凄く好みが別れると思いますが、
騙されたと思って1枚差ししてみる事をオススメします、だいぶ強いです。
ただ、このカードを入れるなら《叫び大口》の搭載は必須。

《蛇変化》
この環境では外す事が出来ないと自分では思っている1枚。
《包囲の搭、ドラン》や《カメレオンの巨像》等の
フェアリーの天敵とも言えるクリーチャーをいともたやすく交換出来る。
このカードのおかげで、ビートに対する耐性がぐっと上がりました。

最悪1ドローが付いている為無駄にもなりません。
ただ、場にクリーチャーが居なければ効果は激減してしまうので、
2〜3枚が適正枚数だと思います。

《ジェイス・ベレレン》
GP神戸のデッキリストを眺めて、試しに入れてみたら凄かった1枚。
フェアリーミラーで神の如き活躍を見せていました。
一旦場に出てしまった後は、お互い1ドローでカウンターを増やし、
安全圏に行った所でドロードロードロー。超アドバンテージマシーンです。
《苦花》が張ってあればもう負ける気はしません。
実際、ミラーで練習した時は、苦花ゲーに次いでジェイスゲーとなっていました。
これを考案した人のプレインズウォーカーを起用するセンスには脱帽です。

《くぐつ師の徒党》
適当に墓地利用して来そうな相手が居たら刺しておいた方がいいかな、と思い
当日の朝に思い立ってとりあえず2枚突っ込んでおいた子。
大会では墓地利用をしてくる相手に巡り会わなかったので、終始ベンチ要員でした。
ただ、結果的に空気になっただけで、差しておくのは悪くはないかなと思う次第。
墓地利用以外にも、赤単の《復讐の亜神》を掃除して頑強でチャンプも可能な偉い子

《コショウ煙》
PTQベルリン二次でMVPをあげてもいいくらいの偉い子。
フェアリーミラーでは「コショウ煙を多く引いた方が勝ちに近づく」まであります。
末裔を除去れてえらい子、相手の苦花トークンを潰すだけでも戦況は結構変わります。
また、シャーマンデッキ相手に致命的なくらい良く刺さる。
相手の《煙束ね》や《威嚇者の信徒》をばすばす殺してました。
後半になって引いても、最悪キャントリップで無駄にならないのもすばらしい。

《思考囲い》
手札確認というよりは、1マナの疑似カウンターとして、使う事が多いです。
この環境はスタンよりもワンテンポ遅く、また《地底の大河》も無いため
2点ライフを失う事があまり致命的ではないな、というのが個人的な感想。
その為メインから3積みして全然おっけー。腐る相手の方が少ないです。

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不採用カードとその理由

《タララの苦悩》
イーブンタイドが出た当初は喜び勇んで入れていましたが、
冷静になって考えてみると、やっている事は《思考囲い》と一緒。
また、2マナというのが実はもの凄く重かったりするので、
調整の結果サイドからは抜けてしまいました。

《静月の騎兵》
こいつも最近のフェアリーデッキに4積みされているカードですが、僕は見送り。
大きな理由としては3点で
・3T目にソーサリータイミングでマナを使うのは致命傷になりかねない。
・キスキン相手に刺さるには刺さるけれど、《風立ての高地》の起動を止められない
・こいつ1枚のために、メインボードのマナ配分をぐちゃらせるのが気にくわない
という点です。
特に、キスキンを相手にする時は《風立ての高地》を起動させないという事が
とても大切なポイントになってきますが、こいつは受け身的に対応するため、
例えば《幽体の行列》からの《風立ての高地》起動には無力です。

また、いくらキスキンがびた止まりするとはいっても、
物量にものを言わせて殴られたら割とどうしようもなかったり、
《鏡編み》に対して実は無力だったりと、結構穴も多かったりします。
それだけ危ういのに、マナベースをぐちゃらせるのはもの凄く気にくわない。

なので、《静月の騎兵》ではなく、2T目から動く事ができ、
より多くのデッキにも刺さる《叫び大口》を積む事を選択しました。

《夢への委託》
最近のフェアリーデッキに4積みされている事も珍しくないこのカードですが、
個人的にはもの凄く使い勝手が悪いな、と思ったので起用を見送りました。

《包囲の搭、ドラン》や《カメレオンの巨像》、《アッシェンムーアの抉り出し》等の
場に出た後どうしようもないクリーチャーに対しては確かに強いのですが、
《復讐の亜神》や《ボガード突撃隊》、《概念の群れ》といった
速攻持ちクリーチャーには旨味が半減してしまうのに加えて、
時間稼ぎをしても、場が整っていなければ解決策にならないというのが微妙。

それならば、より多くのクリーチャーに刺さり、アドバンテージも得られる
《蛇変化》を積もう、と考えて《蛇変化》を選択しました。
(実際、上で上げた《夢への委託》が刺さるクリーチャーにも等しく刺さりますし。)

《妖精の女王、ウーナ》
個人的にも大好きなカードで、是非入れてみたいと思ったのですが、
実際使ってみると、手札で腐って場に出せないまま終了という事が多々。
また、場に出したものの、その頃には大勢が決していて空気、という事も多々。
カードパワーが非常に高く、今引きにも異常に強く、
また、フェアリーデッキというコンセプトにも非常に合致しているのは分かり、
もの凄く入れたかったですが、安定性と天秤にかけて《思案》と差し変わりました。

《ウーナの寵愛》
これも個人的に好きな1枚で、一時期はメインに1〜2枚差していました。
中盤以降は無駄ドローが無くなるので、特にミラーで強いです。
ただ、同じ3マナ域で《ジェイス・ベレレン》という強力なカードが発見された為
泣く泣く調整を続ける内にお蔵入りとなりました。
土地を消費していく都合上、《妖精の女王、ウーナ》と相性が悪いのも玉に瑕。

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番外編

《ヒル溜まりの沼》
メインボードの話となりますが、この1枚差しでミラーの勝率が変わります。
《苦花》を張った後のダメージレースを劇的に変えてくれる1枚。
カズさんが使っているのを見て以来、1回もデッキから外した事は無いです。
スタンダードでも《フェアリーの集会場》などのタップインがある事を考えれば
1枚積むくらいは割と何でもない事だと分かって頂けるかと。

《やっかい児》
正直に言うと、自分にはコイツを使いこなせる技量が無いので搭載を見送りました。
あんちゃんさんのデッキにも積まれていたコイツですが、単体のカードパワーは低く
このカードは「テンポを取って、そのアドを使って相手を殴りきる」という考え、、
つまりはビート脳的思考が出来ないと扱えない1枚だなと思いました。
極度のコントロール脳の自分には難しすぎる1枚。
逆に、Yyさん等は好んでこのカードを搭載しており、やはり好みが別れる1枚です。

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サイドボーディングサンプル

フェアリー
in-思考囲い、コショウ煙×2、ジェイス・ベレレン×2、誘惑蒔き
out-ウーナの末裔×3、砕けた野望×2、霧縛りの徒党
 ミラーでの末裔は必要に見えて実はあまり要りません。
 《コショウ煙》で簡単に除去されたり、誘惑蒔きでパクられるリスクが高すぎます
 逆に言えば、そうしてシャクる為に自分はコショウ煙と誘惑蒔きをガン積み。
 《苦花》4枚、《思考囲い》4枚、《思案》2枚ある為、
 マリガン基準が多少緩めになるような構成にもしています。マリガン苦手なので。

キスキン
in-叫び大口×4、その場しのぎの人形、誘惑蒔き
out-苦花×2、コショウ煙×2、砕けた野望×2
 とにかく数を並ばせない事が第一なので、除去は過剰なくらいに積みます。
 コショウ煙は効くように見えて相手は基本タフ2なので抜く。
 キスキンは全体除去を持たないので、積極的に誘惑撒きを決めに行くプラン。
 苦花は2T目に張る必要が無い(というか張っちゃダメ)なので2枚ほど抜きます。
 《幽体の行列》を止めるために、先手なら《砕けた野望》、後手なら《思考囲い》。

ドラン
in-叫び大口×4、その場しのぎの人形、誘惑蒔き、蛇変化×2
out-ウーナの末裔×3、コショウ煙×2、苦花、思案、砕けた野望
 とにかく《雲打ち》が怖いのに加えて、ドラン等のマスカンも多い相手。
 正直、フェアリーに対して一番キツい相手だと思います。
 《叫び大口》や《誘惑蒔き》を駆使して無理矢理盤面を支配しにいく構え。
 これだけ対策してもどうしようもない時はしゃーない。ぶんまわり勝負ですね。
 
赤単シャーマン
in-叫び大口×4、コショウ煙×2、その場しのぎの人形、誘惑蒔き、蛇変化×1
out-思考囲い×3、砕けた野望×3、苦花×2、思案、
 赤単シャーマンに対して大切なのは、とにかく出鼻を挫く事。
 出たクリーチャーを片っ端から除去していけば、必ず相手はガス欠を起こします。
 また、デッキの特性上、一度息切れを起こすと再加速はほぼ不可能。
 という事で、除去を超過剰な程に詰んで、完全に相手の息切れ狙いの構え。
 ドランと違ってクリーチャー単体の除去耐性が呆れるくらい低いので、
 調整や実戦の感覚では、6−4くらいで分が良い相手だなと思いました。

エレメンタル
in-思考囲い、蛇変化×2、ジェイス・ベレレン×2、くぐつ師の徒党×2
out-ウーナの末裔×3、霧縛りの徒党、思案、コショウ煙、砕けた野望
 ごめんなさい、エレメンタルに対しては正直あまり戦った事が無いので微妙。
 《雲打ち》の前では末裔はニートなのでとりあえず全抜き。
 《蛇変化》で《概念の群れ》や《目覚ましヒバリ》に対応。
 後はアドバンテージを稼ぎながら戦っていれば勝てると思います。
 

改めてサイドボーディングを見直してみると、
殆どの相手に《叫び大口》と《誘惑蒔き》が入っているので、
この2枚は初めからメインにもうちょっと多く積んでおいても良かったかも。

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乱文雑文失礼致しました。
長々と読んで頂き、ありがとうございます。

ちょっと違うんじゃないかというご意見や質問等はコメントで随時受け付け中です。

《静月の騎兵》や《夢への委託》の評価があんちゃんさんと180度違っていたり、
Yyさんとフェアリーに対しての議論をした時も全然意見が食い違ったりと
かなりズレた価値観でフェアリーデッキを構築しているのは本人も認める所ですw

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